「な…何だこのシュールな光景は…人間サイズのカエルが…お寺の前で人々に取り囲まれ懺悔(ざんげ)している…」
私が初めて「蛙飛び」の存在を知った時に受けた衝撃。
仏の道を悪く言った男が、鷲に捕まって窟に置いてけぼりにされた。
反省した男は通りすがった僧侶にカエルの姿にカエてもらい、崖をぴょんぴょん降りて、金峯山寺で懺悔して人間に戻してもらったそうな。
このカエルの口がパクパクするおもちゃ的な物があれば楽しいだろうな…
こんな楽しい行事と潜在力があるのに、誰も何も作らないの?
ならば自分が作るしかあるまいか…
そして作ったカエル(写真左)。当初は蛙飛び行事のカエルにかなり似せて作っていました。しかもキャラクター設定は初老年齢に近いおじさん。
そこから修正を加えていく内に知らぬ間に可愛い姿(写真右)になっていました。
この頃はまだCADや3Dプリンタを使用せず、粘土でアナログに原型を作っていたわけです。
その後、どんどん展開していき今に至るのです。
吉野の人々にとって7月7日は七夕ではなく、「蛙飛び」の日として根付いているのだ。
地元の人にも、カエルファンにもとても愛された素晴らしい行事だ。
吉野の人々にとって7月7日は七夕ではなく、「蛙飛び」の日として根付いているのだ。
地域の文化や伝統を守り続ける。それは日本の調和と独自性を外圧から守ることにも繋がるのだ。
そして世界の本当の意味での「多様性」を守ることにも繋がるのだ。
カエルマスターとして、この行事をもっと知ってもらいたい。この奇祭を愛してやまないのである。